つみたてNISAで投資することは決めたものの、「S&P500」か「全米」か「全世界」で迷っていませんか。私もそうでした。
つみたてNISAの銘柄は金融機関ごとに異なっており、A商品に投資したいのにA社では取り扱いがないということも多々あります。そのため、まずどの銘柄に投資するかを決めてから、その銘柄を取り扱っている金融機関でNISA口座を開設する流れが確実ですね。
つみたてNISAは「米国」と「全世界」が人気?
つみたてNISAの結論は、「米国」か「全世界」どちらかのインデックスファンドに投資したらOKです。なぜなら、この両者がどの金融機関でも人気で多くの方から選ばれているからです。
※S&P500はアップルやマイクロソフト、アマゾンなどアメリカの代表的な会社の株式500銘柄から構成される指数です。
「米国」と「全世界」でも人気銘柄は下記3つに分かれます。
米国 | 全米 | 全世界 | |
---|---|---|---|
人気のファンド | eMAXIS Slim米国株式 | 楽天・全米株式インデックス・ファンド | eMAXIS Slim 全世界株式(オール・カントリー) |
投資対象 | 米国500銘柄 | 米国約4,000銘柄 | 米国メインで全世界 |
連動指数 | S&P500 | CRSP USトータル・マーケット・インデックス | MSCI オール・カントリー・ワールド・インデックス |
組入銘柄1位比率 (アップル) |
5.8% | 4.3% | 3.3% |
手数料 | 0.0968% | 0.162% | 0.1144% |
着目してほしいのが、3つとも投資先の1位がアップルという点です。2位はマイクロソフトで、3位はAmazonです。違うのは割合だと思ってください。
つまり、全世界は確かに全世界の株式に分散投資できるのはいいけど、米国がメインなら別に米国だけでよくない?と考える人もいるということです。
私も、
- アメリカ経済が世界を牽引し続ける限り今後も上昇が期待できるんじゃないか
- アメリカ経済が傾いたら世界も日本経済も傾くよね
という理由で現在、全米につみたて設定していますが、私がつみたてNISAを開始した当初、米国と全世界を取り扱かっている良いファンドがなかったという理由も大きいです。
つみたてNISAでは投資先も変更できますが、アメリカ株式の調子が良いので直近での変更は考えていません。
でも、もし今からつみたてNISAを開始するなら、私は全世界で積立します。なぜなら、経済の移り変わりに合わせて、各国へ投資する割合や組入銘柄を自動的に入れ替えてくれるからです。
例えば、今後、アメリカに変わって中国が経済をリードし始めたら、中国の割合を自動的に増やしてくれるということです。
これを自分で分析して手動でコントロールするのは、誰でもできるわけではないですよね。なので、これから投資するなら迷うことなく全世界のインデックスファンドにつみたてしたらOKですよ。
楽天証券 | SBI証券 | マネックス証券 | |
---|---|---|---|
米国 | 米国 | 米国 | |
全世界 | 全世界 | 国内外の上場株式 | |
全米 | 全米 | 先進国 |
※直近1年のパフォーマンスを見ると、全米が最も良い成績です。(2021/7/24 楽天証券より引用)
eMAXIS Slim米国株式(S&P500) +38.09%
楽天・全米株式インデックス +40.60%
eMAXIS Slim 全世界株式 +34.33%
仮に、1年前に楽天・全米株式インデックスに100万円を一括投資していた場合は、2021/7/21時点で約140万円に増えていた計算になります。
この記事を後でじっくり読み直したい方へ
全世界でもeMAXIS Slim 全世界株式(オール・カントリー)を選んどけば間違いなし?
同じ米国や全世界を対象にしたインデックス投資でも、ファンドによって手数料や成績は異なるので、どのファンドの全世界を選ぶかも重要になってきます。
結論を言うと、「eMAXIS Slim」シリーズを選べば問題ありません。理由は、手数料が1番安いからです!
※「eMAXIS Slim」はイーマクシススリムと読みます
例えば、米国(S&P500)を例にすると、「eMAXIS Slim 米国株式(S&P500)」と「SBI-SBI・V・S&P500インデックス・ファンド」が人気ですが、両者の最も大きな違いは運用形態になります。
eMAXIS Slimの運用形態(引用元:目論見書)
SBI・Vの運用形態(引用元:目論見書)
「eMAXIS Slim 米国株式(S&P500)」はファンドが直接、アメリカの株式に投資していますが、SBI・VはS&P500に連動する海外ETFに投資をし、ワンクッション挟んでアメリカの株式に投資をしています。
つみたてNISAでは対象外の商品のため、投資中級者以上が積極的に投資をしています。
他の商品は、SBI・Vのようにワンクッション挟むのがほとんどなので、どの商品と比較しても「eMAXIS Slim」シリーズの手数料が業界最低水準となっています。そのシリーズの中の、「全世界株式(オール・カントリー)」を選べばOKということでね。
「投信ブロガーが選ぶ! Fund of the Year 2020」でも投資信託のプロたちから支持を受けて、2019年に続き2年連続で見事1位を獲得しているので、間違いはないと思います。
でも、つみたてNISAでは証券会社によりけりですが、100円から購入ができます。15,225円なのになぜ100円で購入できるのでしょうか?
それは、投資信託の基準価額は「1万口あたり」の値段を指しているからです。
口数をグラムに置き換えると分かりやすいです。スーパーのお肉のグラム数あたりの値段が日々変化するように、口数あたりの値段も日々変動しています。
10,000gあたり15,225円だったものが、「今日は15,000円」「明日は15,500円」と安くなったり高くなったりするということです。
ただ、お肉と投資信託の違いは、100円分だけ、1万円分だけと金額指定でも買える点です。スーパーの量り売りで、ジャスト1,000円分お願いしますなんてできませんが、投資信託ではできるんです。
購入できる口数は上記で計算するため、もし2021/7/21に100円分だけ全世界株式(オール・カントリー)を購入するとなると、約66口数を保有できることになります。
この100円分だけ、1,000円だけ買うという仕組みは、株や先述した海外ETFなどではできない仕組みです。
- 販売手数料(購入時手数料)
- 信託報酬(運用管理費用)
- 信託財産留保額
eMAXIS Slimシリーズ含め、つみたてNISAで人気のインデックスファンドはノーロード投資信託と言われ、売買手数料は無料が通常なので、信託報酬のみ注視したらOKです。
※信託財産留保額も無料が基本なので気にしなくて大丈夫です
米国 | 全米 | 全世界 | |
---|---|---|---|
人気の商品名 | eMAXIS Slim米国株式 | 楽天・全米株式インデックス・ファンド | eMAXIS Slim 全世界株式(オール・カントリー) |
信託報酬 | 0.0968% | 0.162% | 0.1144% |
※信託報酬額(年) | 968円 | 1,620円 | 1,140円 |
※投資金額は100万円で計算。
この3つを比較すると、S&P500連動の米国株式が最も安いですが、0.2%を切れば優秀と言われているので、3つとも信託報酬は非常に安いです。
信託報酬は必ずかかる費用ですが、先述した通り、「eMAXIS Slim」シリーズの信託報酬は業界最低水準なので、全世界への投資なら迷うことなく、「eMAXIS Slim 全世界株式(オール・カントリー)」を選べばOKですよ。
この記事を後でじっくり読み直したい方へ
つみたてNISAの口座はどの証券会社で開設したらいい?
では、最後にeMAXIS Slim 全世界株式(オール・カントリー)を買うならどの金融機関でNISA口座を開設したらいいかについてお伝えしますが、結論、主要ネット証券であればどこでもOKです。
楽天証券、SBI証券、松井証券、マネックス証券など、各社「eMAXIS Slim 全世界株式(オール・カントリー)」を扱っています。
ただ、つみたてNISAは1社でしか開設できないので、一生涯の付き合いとなります。なので、銀行、クレジットカードとの連携やポイント付与なども含め、総合的に見て自分にメリットのある証券会社を選ぶようにしましょう。
私が楽天証券でつみたてNISAを開設している理由としては、使いやすいという理由もありますが、楽天カードで支払いができ楽天ポイントが貯まるからです。
つみたてNISAの上限は毎年40万なので、年間で最大4000ポイントが貯まります。なので、楽天のサービスを普段使いされているなら、迷うことなく楽天証券に決めてOKだと思います。
クレジットで支払いをしない場合は、基本的にどの証券会社でも引き落とし先の銀行口座を設定することで、積立日に自動で引き落としがかかり、積立設定している商品を購入してくれる仕組みとなっています。
積立設定した後は減額などしない限りは放置となります。
>>楽天証券のつみたてNISA購入方法について
楽天証券
銘柄数 | 最低積立金額 | 積立頻度の種類 | クレカ決済 |
---|---|---|---|
177銘柄 |
100円~ |
毎日、毎月 |
楽天カードのみ |
SBI証券
銘柄数 | 最低積立金額 | 積立頻度の種類 | クレカ決済 |
---|---|---|---|
172銘柄 |
100円~ |
毎日、毎週、毎月 |
三井住友カードのみ |
松井証券
銘柄数 | 最低積立金額 | 積立頻度の種類 | クレカ決済 |
---|---|---|---|
160銘柄 |
100円~ |
毎月 |
未対応 |
マネックス証券
銘柄数 | 最低積立金額 | 積立頻度の種類 | クレカ決済 |
---|---|---|---|
151銘柄 |
100円~ |
毎日、毎月 |
未対応 |
この記事を後でじっくり読み直したい方へ
>>楽天証券のつみたてNISA購入方法について